たくさんのおしゃべりと。
2010年 09月 20日
最終の休憩所を過ぎ、目的地まで、朝日が追ってくるように夜が明けてくる早朝。
何度も通り過ぎているのに見たことなかった景色。稲刈り後の畑。濃い靄。深い山に囲まれた集落。山の神様たちにご挨拶しながら、入る。
明け方の澄んだ空気に、タワーが見えて、ほっとした。
朝7時の開店すぐだというのに、いつものタワー下のカフェはほぼ満席。目の前のプラタナスの葉がカシャリと音を立てそうに、乾いて落ちた。透き通り軽さを帯びた空気が、たった半月しかたっていないのに、もう、秋。リュックやスーツケースを引いてやって来た世界中からの人たちが、目の前をワクワクしながら通り過ぎていく。
カフェの中はおしゃべりでいっぱいだ。私の心の中も、たくさんのおしゃべり。これから出逢う人への不安と期待への、たくさんの呟き。
それは、そして満ち満ちた時間への、嬉しい待ち時間だったってことが判ったのは、陽も傾いた夕暮れ時になってから。たくさんの心のおしゃべりが、現実となって今、こうして語り合う時間へと溶け合っていった。
溶け合ったんだ。
ごくありふれた、かけがえのない、長い長い秋の一日。
何度も通り過ぎているのに見たことなかった景色。稲刈り後の畑。濃い靄。深い山に囲まれた集落。山の神様たちにご挨拶しながら、入る。
明け方の澄んだ空気に、タワーが見えて、ほっとした。
朝7時の開店すぐだというのに、いつものタワー下のカフェはほぼ満席。目の前のプラタナスの葉がカシャリと音を立てそうに、乾いて落ちた。透き通り軽さを帯びた空気が、たった半月しかたっていないのに、もう、秋。リュックやスーツケースを引いてやって来た世界中からの人たちが、目の前をワクワクしながら通り過ぎていく。
カフェの中はおしゃべりでいっぱいだ。私の心の中も、たくさんのおしゃべり。これから出逢う人への不安と期待への、たくさんの呟き。
それは、そして満ち満ちた時間への、嬉しい待ち時間だったってことが判ったのは、陽も傾いた夕暮れ時になってから。たくさんの心のおしゃべりが、現実となって今、こうして語り合う時間へと溶け合っていった。
溶け合ったんだ。
ごくありふれた、かけがえのない、長い長い秋の一日。
by pieces_Yoshino
| 2010-09-20 21:36
| Kyoto & West daily